こんにちは。自称ゆるい映画ライターのモグモグです。
日々映画から元気をもらっています。そんな栄養ドリンク代わりの映画情報を皆さんにもお届けしたいです。
初体験のレズビアン映画
今でこそこのテーマは珍しいものではなくなってきた感はありますが、当時この「バウンド」は斬新かつ濃厚な百合のかぐわしい香りをふりまいていたような記憶があります。
「バウンド」は、1996年のアメリカ映画です。後に「マトリックス」シリーズを監督するウォシャウスキー兄弟(現在は姉妹!)の初監督作品です。
めちゃ可愛くなってるし!!
1996年って、平成8年ですよ、平成ひとけた!
あらすじは
5年の服役を終えたレズビアンの女泥棒コーキーは、マフィアの伝手でアパートの一室を改装する仕事に就く。隣の部屋で暮らすのは、マフィアのシーザーとその恋人ヴァイオレット。コーキーとヴァイオレットはお互いに惹かれあうようになり関係を持つ。
ある日、シーザーとの生活に耐えられなくなったヴァイオレットは、シーザーが預かっている200万ドルを持ち逃げしようとコーキーに持ちかけ、コーキーは完璧な計画を立てる。
ウォシャウスキー姉妹(当時兄弟)は今では性転換手術をしているし、LGBT(Q)の理解がそもそも深いのだなと後になってから思いました。観た当時は監督たちのプライベートのことなんて知らなかったですしね。
レズビアンでもノンケでも、女性賛歌には変わりない
コーキー役のジーナ・ガーションが男前なすっきりとした風貌で、かたやヴァイオレット役のジェニファー・ティリーがマリリン・モンローを思わせる雰囲気でまた声が可愛い。
マフィアを欺く二人を応援したくなってしまうし、どこかで女性がもつカラッとした感じが映画を重くさせない。マフィアに囲われている=男性の庇護の元でしか生きられない女性が、女性らしいやり方で自由を手にしていく。ウォシャウスキー姉妹作品もこちらが初体験でしたが、姉妹の才能に唸りました。マトリックスとか、一般ウケさせちゃう力が商業ベース、さすがプロデューサー業も生業とされていらっしゃるなと。
そしてレズビアン映画はキャロルへ
「キャロル」についてはまた改めて書きたいのですが、こちらは身分も年齢も時代も、バウンドよりハードルがいささか高いのです。それ故の美しさです。
「バウンド」以降、多くのレズビアン映画の名作が出ていますけれど(「テルマ&ルイーズ」もそっちなんだと思ってます!)初手が名作のおかげなのか、丁寧で良質に描かれている作品が多いように思います。女は強し。