2019年8/23公開。直木賞作家の白石一文原作小説を「共食い」の荒井晴彦監督が映画化。全編秋田ロケを敢行。江本佑・瀧内公美によるダブル主演。R18です。だって白石一文だもの。
白石一文著作は『僕のなかの壊れていない部分』(2002年)が文庫化されたものを読んだきりの自称ゆるい映画ライターのモグモグです。村上龍以来の濃厚なエロい小説だなーと思ったのを憶えています。今作が初の映画化なんですね。
白石一文氏。村上信五に似ている気がする。
映画「火口のふたり」あらすじ、結末は!?そのキャストは!?
こちらが大胆過ぎて上映がNGとなった映画予告です。
ちなみにこちらが上映OKのノーマル篇。
うん、カットされてるね!どちらも濃厚ですが、幻の方が幻みが強いね!
江本佑(えもとたすく)が出ているだけで湿り気ましましに感じてしまいます。このウェットな感じがエロさをより深めているというか。奥さんの安藤サクラも「万引き家族」で湿り気が強かったなー。この湿り気って、市井の人々つまり庶民だからこそ醸し出せる湿り気なんだと思うんですよね。最高っすね。
季節も汗ばむ夏だしね
瀧内公美(たきうちくみ)『闇金ウシジマくん』や現在大人気のテレビドラマ『凪のお暇』足立 心 役で出演しています。雰囲気のある女優さんですね!脱ぎっぷりが素晴らしかったです!
この映画のキャストは以上ふたりのみ!
江本佑は父は柄本明、母に角替和枝、弟に柄本時生、配偶者に奥田英二の娘安藤サクラと芸能一家です。モグモグ的には弟のインパクトが強すぎてついついお兄ちゃんの方はスルーしがちでしたね。
弟の柄本時生(えもとときお)
中森明菜とマッチの映画を思い出した
🥳舞台挨拶決定🥳
『#火口のふたり』の公開を記念して、8/24(土)に新宿武蔵野館で、#柄本佑 さん、#瀧内公美 さん、#荒井晴彦 監督登壇の舞台挨拶を実施します👏👏10:00の回上映後、12:50の回上映前の2回の予定で、8/17(土)正午より予約販売開始です🎥
▼詳細はこちら🧐https://t.co/utEJoYhGAC
— ファントム・フィルム (@PHANTOM_FILM) August 13, 2019
映画「火口のふたり」ロケ地は!?盆踊りの意味は!!そして結末と感想
本作は2011年に起きた東日本大震災をきっかけに白石が生きることの意味を見つめ直して書き上げた作品であり、数年ぶりに出会ったいとこ同士の男女が互いに抑えきれない感情の深みに堕ちていく危険な関係性を描いている[3]。
Wikipediaより
以前関係があった佐藤直子(瀧内公美)の結婚式に参列するために、永原賢治(江本佑)は東京から地元の秋田へ戻る。式を10日後に控えた直子は「今夜だけあの頃にもどってみない?」と賢治を誘う。そしてふたりはー
著者の白石一文は福岡出身で、原作も福岡が舞台になっているのですが、荒井監督が秋田の西馬音内盆踊り(にしもないぼんおどり)に惚れ込み、いつかそれと男女の恋を絡めた映画を撮りたかったと、白石氏に許可を得て福岡から秋田へ舞台変更したのだそうです。
西馬音内盆踊りは、郡上踊り(ぐじょうおどり・岐阜県)阿波踊り(徳島県)とともに「日本三大盆踊り」と呼ばれているそうで、西馬音内盆踊りの最大の特徴が、写真の彦三頭巾(ひこさずきん)、彦三頭巾は未成年女性や男性が着用するそうです。ぱっと見異様な感じがしますが、盆踊りには元来、先祖の霊と一緒に踊る意義があり、彦三頭巾はそれを具現化した物とされ「亡者踊り」と呼ばれるそうです。
「日本三大盆踊り」も知りませんでした!そして盆踊りが先祖の霊と一緒に踊る意義があることも・・・
眼だけ出ている頭巾を被って踊る亡者踊り
人口約2万人の町に3日間で10万人の観光客が訪れるそうです。
盆踊りがドラマや歌のテーマになっているものとしては、富山県の「おわら風の盆」が浮かびますが、盆踊りって日本人の何かを呼び覚ます力を秘めているのかもしれませんね。
音楽はラブソングの元祖とも呼ばれている下田逸郎。
映画では女性が歌っていますが、下田逸郎ご本人の歌声を載せますね。
劇中にふたりが映った写真がたくさん出てくるのですが、その写真を撮影したのがアラーキーの愛弟子とも言われている野村左紀子。モノクロ写真がとても雰囲気を出していました。
「火口のふたり」の写真展が9/8まで開催されています。
とにかく、ベッドシーンばかりで、話の展開も重くなるのかと思いきや『そういう展開でこんな最後なのか!』とちょっと面食らったというか。
江本佑が父親と電話で会話するシーンがいくつかあるのですが、声だけでは気づかず、エンドロールの名前でびっくり。
江本佑も瀧内公美も自然な演技で、特に江本佑は普段からこんな感じなのでは?と思わせられます。また言っちゃうけど、瀧内公美の脱ぎっぷりが本当にいい!!!
原作をご存じの方も、この映画で作品に初めて触れる方にも、大人のあなたにきっと何かを残す映画になるのではないでしょうか。