映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」シンボルは謎解きのために

2018年アメリカ映画。「商業的な成功を収める可能性がある10人の有望な映画監督」の1人に選ばれた若手監督による多くの謎が散りばめられた作品です。デヴィッドって変わり者が多いのかな・・

前作はホラー映画の「イット・フォローズ」

1974年生まれのデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督は、長年映画のコマーシャルや編集の仕事に携わっていたそうで、前作はなんとホラー映画。ホラー映画って監督の才能を十分に出しやすいジャンルなのでしょうか。例えば日本だと低予算だけれど内容に規制がかかりにくいポルノ映画撮影から有名になっていくような。

 2014年「イット・フォローズ」

低予算ホラー映画といえば「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」を思い出すなあ・・怖かったな・・

「アンダー・ザ・シルバーレイク」もホラーの要素が少し盛り込まれた、でも、どちらかというとデヴィッド・リンチ作品を観ているときのようなゾワッとしたものを思い出しました。

この映画の主人公はゲームと映画が好きな、昼間は働きもせずにぶらぶらしている謎の生活力を持った青年。

大人気漫画「約束のネバーランド」でも子供たちがシンボルを見つけて謎解きしながら進んでいく、そういう漫画的要素がこの映画の魅力になっていると思います。


「シルバーレイク」という土地について

カリフォルニア州ロサンゼルスのダウンタウンとハリウッドの中間に位置する実在する町なんですね!街の中心にあるシルバーレイク貯水池が町の名前の由来になっています。

80年代に明日のスターを夢見る役者やミュージシャン、クリエーターが多く住み始め、街の評判としては「ちょっと変わった人たちが住んでいるところ」だったようですが、今ではおしゃれな街として人気のエリアとか。

シルバーレイク貯水池の名前は、当時貯水池を作るのに貢献した政治家の名前(Silverさん) からとったものだそうで、「水が銀色に光っているから」といった、素敵な理由からではないそうです。


27歳クラブ、犬殺し、フクロウ、消えた美女・・・

監督自身が「これは明確な答えを打ち出すような映画ではない」と言っています。「見た人達が自分で考え、議論し、そしてもう一度見てもらえるように意図的に作っている」と。

観ている側はどうしても答えを知りたくなってしまうし、正解を探し求めて、ある時はこじつけをしてまでどうにか結び付けて気持ち良くなりたいもの。

その沼(今回は湖)にはまると人生を棒に振ってしまうかもしれないというメッセージもあるように思いました。

日本での配給元のGAGAが作っている映画公式サイトがあるのですが、トップページの画面をマウスでなぞると水面が揺れるようにできているんですよ!癒される~。皆さんもぜひ試してみてください。

https://gaga.ne.jp/underthesilverlake/

アンダー・ザ・シルバーレイク公式サイト



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